コラム

第8回 冬は『腎』

こんにちは、ヒロマリです(^^)
今年も日本列島に大型の台風が襲来しましたが、皆さん被害はなかったですか?

備えあれば患いなしといいますが、備えていても防げないことがあるのだなと実感しました。とはいえ自然災害も人間の身体も備えておくのが大事です。

さて、今回は冬の養生の方法について中医学の観点からお話ししたいと思います!

気温が低くなる冬季に人体はよく“寒邪”に犯されます。防寒が不十分だったり、雨に当たったり、汗をかいた後に風に当たると寒邪を受けやすくなります。

人体は寒邪を受けると悪寒や発熱、お腹が冷えて痛くなったり、嘔吐、下痢、頭や体が痛んだり、手足の冷えなどの症状が現れます。

寒邪は“外寒“と”内寒“に分けられ、”外寒“は寒邪が外から人体を犯すことを指します。その致病は‘傷寒’と‘中寒’に分けられます。
寒邪が筋表を傷つけ、衛気(肌表を護り、外邪の侵入を防御する)や陽気を抑えることを‘傷寒’といい、寒邪が裏(体の内部)に入り臓腑の陽気を傷つけることを‘中寒’といいます。
また“内寒”は人体の陽気が不足し、温める作用が弱くなることを指します。

中医学において『腎』の生理機能は主に以下の3つに分けられます。
・発育成熟ホルモンの本であり、人体の成長と発育を司る。
・深い呼吸を維持する。
・体内の水液の正常な代謝を維持する。

中でも腎の精気は成長発育及び生命活動の本であり、人体の生理活動に極めて重要な作用を持っています。その中で“腎陽”といわれる精気には各臓腑組織器官に推動・温煦作用があります。腎陽が相対的に不足すると腎陽虚になり、倦怠感・無力・身体や手足の冷え・腰や膝が冷えて痛むなどの症状が現れます。

以上のことから、冬には冷えによって身体を温める力が低下するため、身体を冷やす食べ物や飲み物は避け、『腎』を補う黒い食材、例えば黒木耳、黒ゴマ、黒豆、里芋、ゴボウ、山芋などを摂り、内側から身体を温め、しっかり防寒し冬の寒さから身体を守りましょう!

また、ゆっくり湯船につかって身体を芯から温め血流を良くし、心身ともにリラックス&リフレッシュして良い睡眠にも繋げましょう♪



  
 
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